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UptoU

アラサーOLの、もがく日記。

読書感想文[2月号]

book

順不同です。ひたすら書きます。あらすじとネタバレの境界線もわからないのでひたすら感想だけを書きます。(ただの備忘録です)

 
 
夜明けの縁をさ迷う人々

夜明けの縁をさ迷う人々

 

フィクションとリアルの間のファンタジーな短編集。

著者の作品はことり - UptoUしか読んでなかったので、イメージの違いに少し戸惑いました。普遍的なものを繊細な文字にする方なのかと勝手にイメージしていたので、本作の最初の感想は「え?」でした。しかし、日本語の美しさと、文字列にネットリと染み付いた悲しみと憂いの空気感はさすが。秀逸です。
  
博士の愛した数式

博士の愛した数式

 

 映画化もされた本作。「今更かよ」と言われそうですが、原作も映画も見たことがなく今更読ませていただきました。人としての優しさと知性を兼ね備えた、素晴らしい親子が登場します。成長と老いは生物が背負ったサイクル。作中で最も"優しさ"を説いてくれてるのは、小学生の息子だとわたしは思います。映画も後で観てみよう。既読の方が多いと思いますが、わたしのように読み損ねていた方は是非。

 
今回は小川洋子さんの本は2冊読みました。
『人間はこんなにも優しくてか弱くて愛情を持った聡明な生き物である』そんなことを再確認できるような、素敵な言葉の連なりを生み出す作家さんだと思います。言葉の透明感が凄いのです。自然と涙が浮かぶのは、言葉の中に感情が滲み込んでいて、それがわたしの目を通り脳に届き、涙をにじませているからではないかと感じます。次は何を読もうかな。
 

 

イン・ザ・プール (文春文庫)

イン・ザ・プール (文春文庫)

 

 伊良部先生、変人奇人恐らく名医。同著者「空中ブランコ」をかなり前に読んだことがありますが、こちらも同様に面白い。自分はどこかおかしいのではないかという強迫観念を抱きがちな現代人の救いになってくれる本です。自分を出せる人間は強い。そして世の中みんな、ちょっとずつ変な人ばかりなんです。

スカッとサッパリ爽快に読める面白い本です。電車通勤とかだったら通勤時間に読んでみたい本です。(なんとなくですけど)
  
風の歌を聴け

風の歌を聴け

 

 今更シリーズ。村上作品、初めて読みました。これが村上作品という言葉とイコールで繋がるものではないはず、とは思います。(というか、なぜ最初にこれ読んだんだろうわたし…)正直、自己満的思考の垂れ流し感が否めません。それなのに、不快感なく夢中で2時間ぶっ通しで読了。逆にすごいです。著者の筆力なのでしょうか。よくわからないのに、他の作品も読みたいと思ってしまった不思議。感情を動かされる一文が幾つもあります。

この本で「???」な状態のまま、何を思ったかノルウェイの森の映画を観てしまいました。正直アレルギーが出かかっていますが、めげずに名作と呼ばれる著書も読んでみようと思います。映画は二度と観ない…。
 
木暮荘物語 (祥伝社文庫)

木暮荘物語 (祥伝社文庫)

 

 「船を編む」で、珍しく映画から好きになった作家さんです。情事ネタが多くて「ヤる話ばっかだったな」ってのが後味でしょうか。響くとか残るとかではなく、楽しく読みやすい本でした。著者の文面は癖がなくとても読みやすいです。他の作品もどんどん読んでみたいです。

 

笑う招き猫

笑う招き猫

 

 載せようか迷いました。感想が全くないです。面白かったかつまらなかったかと言われても「う~ん…普通だった気がする…」という感じの本でした。

 
がらくた

がらくた

 

 これは好き嫌いが分かれるだろうと思います。同著者の「思いわずらうことなく愉しく生きよ」と似た印象を受けました。汚いこと言うようですが、世間では外から"まとも"に見えても裏でアンナコトコンナコトしてる人がわんさかいます。「本物の少女」と「かつて少女であった少女のままの女性」が登場するこの話は、そういった嘘の裏側を見せているようで実際は最も純粋な部分をさらけ出しているのではないでしょうか。

 

ヴォイド・シェイパ

ヴォイド・シェイパ

 

スカイ・クロラのアニメでアレルギーが出てしまい、これまた今更シリーズで初めて著者の本を読みました。塩味の小説って感じで、後には引かないです。禅の教えに共感できる部分がある方には、グッとくる言葉に出会える本ではないかと思います。

けっして同じではない。ただしさとは、過去にあったものではない。常に新しい筋に剣を向ける。今の正しさを探すのだ。似ていることを嫌い、慣れ親しんだものを捨てなければ、自分に囚われる。そうでない新しい自分を常に求めるのだ。
ここ、好きでした。定番シリーズも読んでみたいです。
  
斜陽 (新潮文庫)

斜陽 (新潮文庫)

 

これは何度目かの読み直しだと思いますが、著者の本は何度読んでも新鮮な衝撃と感情の抑揚があります。

はばむ道徳を、押しのけられませんか?
太宰治の小説は、あまりにも人間の絶望に寄り添っています。救いがないのではなく、救う必要がないのかもしれない。死を最大の美学に位置付けてる人間に、救いなど不要なのかもしれない。そう思わずにいられません。這いつくばってでも生きなければと思いながらも、彼の持つ美しい死の美学に飲み込まれてしまいます。読んでて吐き気がするほどの切なさを感じるのは、太宰作品以外にはありません。
ちなみにこれ、iBOOKとやらで無料で読みました。夢中で読んだので斜陽だけは読み切りましたが、やはりわたしには紙が良いみたいです。しかし無料って…。驚きます。 

 

商学への招待 (有斐閣ブックス)

商学への招待 (有斐閣ブックス)

 

突然どこのジャンルへぶっ飛んだんだと思われそうな本です(笑)勉強用なので普段このブログへは掲載しない部類ですが、大まかな括りで「専門書」であるこの本、面白かったのです。物凄く単純に不躾な言葉で言ってしまうと「頭の良いオジ様方が、めっちゃ好きなこと(学問)を、とにかく楽しそうに書いちゃった」的な本です。もちろんわたしが簿記を始めとする商学に興味があったからこそ目について手に取った本なわけですが、なんだか数人の頭の良いオジ様方が交頭接耳、ウンウン言いながらもいい意味でニヤニヤしながら楽しそうに本を作っているのが想像できる本でした。「聞いて聞いて、これね、楽しいんだよ!!」と語りかけられてるような本です。(本当失礼な言い方で申し訳ないです)「好きだ」という思いは、こんな風に壁を取り去り誰かの心に入り込むものなのかと驚きました。もっと学ぼうと自然と思わせてくれる本でした。

 
 
ここまで書いてみて、今迄通り読書感想文は厳選した1冊を書くほうが良かったと気付き始めています。メモにもなっていない…。
 
2月の後半にかけて少し立て込んでしまい、待機中の2冊がなかなか読み切れません。
掌の小説 (新潮文庫)

掌の小説 (新潮文庫)

 

  

ウランバーナの森 (講談社文庫)

ウランバーナの森 (講談社文庫)

 

 

今読みかけは『掌の小説』です。短編集なので、合間に少しづつ読んでいます。珠玉という言葉がピッタリのお話ばかり。散々頭を使って眠る直前何話か読むと、頭と心に沁み渡って良く眠れます。大御所の安定感たるや。
 
 
なんか…もう…無駄に長いこの記事。
お付き合いいただいた皆様ありがとうございました。誰の参考にもならなそうですがアップして、皆様の時間を搾取します。(迷惑)
 
今年は都会に雪が降りますね。皆様どうぞ風邪などひかぬよう、暖かくお過ごしください。寒い冬はコタツで読書です。⇐無理矢理締め。
今週もあと半分、頑張りましょう。