読書感想文[2月号]
順不同です。ひたすら書きます。あらすじとネタバレの境界線もわからないのでひたすら感想だけを書きます。(ただの備忘録です)
フィクションとリアルの間のファンタジーな短編集。
映画化もされた本作。「今更かよ」と言われそうですが、原作も映画も見たことがなく今更読ませていただきました。人としての優しさと知性を兼ね備えた、素晴らしい親子が登場します。成長と老いは生物が背負ったサイクル。作中で最も"優しさ"を説いてくれてるのは、小学生の息子だとわたしは思います。映画も後で観てみよう。既読の方が多いと思いますが、わたしのように読み損ねていた方は是非。
伊良部先生、変人奇人恐らく名医。同著者「空中ブランコ」をかなり前に読んだことがありますが、こちらも同様に面白い。自分はどこかおかしいのではないかという強迫観念を抱きがちな現代人の救いになってくれる本です。自分を出せる人間は強い。そして世の中みんな、ちょっとずつ変な人ばかりなんです。
今更シリーズ。村上作品、初めて読みました。これが村上作品という言葉とイコールで繋がるものではないはず、とは思います。(というか、なぜ最初にこれ読んだんだろうわたし…)正直、自己満的思考の垂れ流し感が否めません。それなのに、不快感なく夢中で2時間ぶっ通しで読了。逆にすごいです。著者の筆力なのでしょうか。よくわからないのに、他の作品も読みたいと思ってしまった不思議。感情を動かされる一文が幾つもあります。
「船を編む」で、珍しく映画から好きになった作家さんです。情事ネタが多くて「ヤる話ばっかだったな」ってのが後味でしょうか。響くとか残るとかではなく、楽しく読みやすい本でした。著者の文面は癖がなくとても読みやすいです。他の作品もどんどん読んでみたいです。
載せようか迷いました。感想が全くないです。面白かったかつまらなかったかと言われても「う~ん…普通だった気がする…」という感じの本でした。
これは好き嫌いが分かれるだろうと思います。同著者の「思いわずらうことなく愉しく生きよ」と似た印象を受けました。汚いこと言うようですが、世間では外から"まとも"に見えても裏でアンナコトコンナコトしてる人がわんさかいます。「本物の少女」と「かつて少女であった少女のままの女性」が登場するこの話は、そういった嘘の裏側を見せているようで実際は最も純粋な部分をさらけ出しているのではないでしょうか。
スカイ・クロラのアニメでアレルギーが出てしまい、これまた今更シリーズで初めて著者の本を読みました。塩味の小説って感じで、後には引かないです。禅の教えに共感できる部分がある方には、グッとくる言葉に出会える本ではないかと思います。
けっして同じではない。ただしさとは、過去にあったものではない。常に新しい筋に剣を向ける。今の正しさを探すのだ。似ていることを嫌い、慣れ親しんだものを捨てなければ、自分に囚われる。そうでない新しい自分を常に求めるのだ。
これは何度目かの読み直しだと思いますが、著者の本は何度読んでも新鮮な衝撃と感情の抑揚があります。
はばむ道徳を、押しのけられませんか?
突然どこのジャンルへぶっ飛んだんだと思われそうな本です(笑)勉強用なので普段このブログへは掲載しない部類ですが、大まかな括りで「専門書」であるこの本、面白かったのです。物凄く単純に不躾な言葉で言ってしまうと「頭の良いオジ様方が、めっちゃ好きなこと(学問)を、とにかく楽しそうに書いちゃった」的な本です。もちろんわたしが簿記を始めとする商学に興味があったからこそ目について手に取った本なわけですが、なんだか数人の頭の良いオジ様方が交頭接耳、ウンウン言いながらもいい意味でニヤニヤしながら楽しそうに本を作っているのが想像できる本でした。「聞いて聞いて、これね、楽しいんだよ!!」と語りかけられてるような本です。(本当失礼な言い方で申し訳ないです)「好きだ」という思いは、こんな風に壁を取り去り誰かの心に入り込むものなのかと驚きました。もっと学ぼうと自然と思わせてくれる本でした。